声明・アピール
ミャンマーで拘束されたジャーナリスト北角裕樹さんの即時解放を求める
2021年04月20日
メディア総合研究所
メディア総合研究所
ミャンマーで拘束されたジャーナリスト北角裕樹さんの即時解放を求める
2021年4月20日
メディア総合研究所 所長 砂川 浩慶
クーデターによる軍事政権が支配するミャンマーで4月18日夜、日本人ジャーナリスト北角裕樹さんが身柄を拘束された。ヤンゴン在住の北角さんは、2月1日にミャンマー国軍が政権を掌握した直後から、クーデターに抗議するミャンマー市民の様子などを取材し、世界に向けて発信してきた。今回、国軍は北角さん拘束の理由として虚偽のニュースを拡散した疑いを挙げているというが、北角さんが危険を冒して伝えてきたのはミャンマー市民の真実の声であり、国軍が市民に銃口を向けている弾圧の事実だ。
軍事政権は国内の報道機関を次々と閉鎖に追い込み、インターネットの遮断も繰り返すなど市民の言論・表現活動を厳しく抑え込もうとしている。そうした中で、事実を報じようとするジャーナリストの存在そのものが標的にされている。
ミャンマーでは2007年、反政府デモを取材中の映像ジャーナリスト長井健司さんが政府軍兵士に射殺され、最期の瞬間まで手にしていたビデオカメラは未だに行方不明のままとなっている。この悲劇を繰り返すようなことは絶対にあってはならない。
私たちはミャンマー国軍に対し、北角さんを一刻も早く解放することを求めるとともに、日本政府に対しては、邦人保護及び言論・報道の自由の観点から、北角さんの身の安全を守るために可能な限りの努力を尽くすよう強く求める。
以 上